あらすじ
神格鑑定局・神無瀬支部に勤める鑑定士、名取透。
ある深夜、地下資料庫から一通の奇妙な神格鑑定書が発見される。
起案日は――明日。
作成者は――名取透。
対象は「ミシロ」と呼ばれる、まだ出会っていない少女。
そして最後には、
《対象・ミシロ 撃滅》
《死亡者 名取透》
と記されていた。
やがて鑑定書に書かれた時刻どおり、少女が現れる。
だが彼女は言った。
「私のことが紙に書かれているんじゃないんです。私のほうが、紙に合わせられていくんです」
少女が危険な神格なのか。
それとも、本当に鑑定すべきなのは――未来を記した“鑑定書そのもの”なのか。
正しい答えを求めるほど、書かれた未来が現実へ近づいていく。
これは、未来を当てる物語ではない。
まだ決まっていない未来を取り戻すための、神格鑑定譚。