あらすじ

十一月一日、驚くほど晴れた空の下。 電車に乗れるかどうかさえ不安だった僕は、友人・重夫に支えられながら上野へ向かう。 待ち合わせは夜八時なのに、重夫は昼過ぎには到着していて、二人でカラオケに入り、声が枯れるまで叫んだ。 やがて現れたのは、手紙をくれた看護学生の千波さんと里美さん。 電話では盛り上がっていたのに、実際に会うとぎこちなく、 それでも四人でアメ横を歩き、両国へ移動し、朝まで歌い続けた。 夜明け前、写ルンですを一本ずつ持って上野動物園へ。 動物、落ち葉、互いの笑顔――若さの無様さも純粋さも、全部フィルムに焼き付けた。 居酒屋で食事を済ませ、あっさりと別れた帰り道。 言葉にならない想いだけが胸に残り、 駅のホームでふと気づく。 「今なら電車に乗れる。」 あの日の光景は、遠い日の灯りのように、今も静かに揺れている。

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エブリスタ
エブリスタ2026/08/26
  • 現在の作品ズキズキずっきーに 09-写ルンですの頃。