あらすじ

原因不明の現象を記録し、検証する研究機関――中央深層位相研究所〈CDPI〉。 ある日、ひとりの職員をめぐる記録に、小さな食い違いが生じる。 時刻が合わない。 保存されたはずの記録が読めない。 本人の記憶と、機器の記録が一致しない。 調査が進むにつれ、異常は一人の職員だけでは収まらなくなっていく。 時間、音声、通信、保存、認証、臨床、公開、研究。 異なる専門を持つ人々が、それぞれの方法で証拠を確かめる。 だが、証拠が増えても、世界は一つの答えへ収束しない。 分からないものを、分かったことにしない。 見えないものを、なかったことにしない。 記録を、人間より上に置かない。 これは、怪異の正体を暴いて終わる物語ではない。 説明できないものを前にしたとき、人は何を信じるのか。 何を記録するのか。 どこまで調べ、どこで判断を止めるのか。 そして、正しい答えのない状況で、それでも誰かを守ることはできるのか。 中央深層位相研究所〈CDPI〉と、そこで働く人々の仕事、生活、失敗、選択を描く長編群像SFミステリー。 『観測者圏:深層位相 正史』 すべては、一つの空欄から始まる。

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カクヨム
カクヨム2026/09/19
  • 現在の作品『観測者圏:深層位相 正史』