あらすじ
連日の雨が続く、ある秋の日。
会社帰りの雨音時雨(アマオト・シグレ)は、駅のホームで気になる男性の後ろ姿を見つける。
仕立てのいいスーツに、高そうなブランドの革靴。
それなのに肩からかかっているのは、クロネコがプリントされた、どう見ても安そうなアイボリー色のトートバッグ。
そのちぐはぐな姿が妙に気になった時雨は、彼を心の中で「クロネコさん」と呼ぶことにした。
それから数日後。
偶然の再会をきっかけに、時雨は彼が取引先の若き社長、晴渡虹介(ハレワタリ・コウスケ)だと知る。
仕事では完璧、見た目も申し分ない。
けれど、なぜか時雨に向ける彼の言葉には、ときどき妙な違和感がある。
「俺には……君しかいない」
……いや、ちょっと待って。
あなた、彼女いるって言ってましたよね?
クロネコちゃんトートをめぐる、ちょっと不思議な出会いから始まる恋物語。
雨音時雨と晴渡虹介――二人の関係がたどり着く先とは。