あらすじ
世界で一番小さな始まりは、一羽の青い鳥でした。
わたしが描いた、インコの絵。
フレームいっぱいに広がる幾何学模様の中に、今にも飛び出してきそうな愛らしい青い小鳥を描いた、その絵が、すべての始まりでした。
その絵が原因で、わたしは流刑になりました。
その絵を見るために、蒼い瞳の青年が画廊にやってきました。
その絵が縁で、わたしたちは出会いました。
だから、これは青い鳥の話です。
鳥かごの中でわたしの帰りを待っていた、小さなインコの話。
そして、その小さなインコに似た蒼い瞳を持つ、不器用な公子の話。
流刑船の甲板で出会ったふたりが、名前を変えて、変装をして、それでも近づいていく話。
どうかしばらく、つき合ってください。
これは、ブルーメインと、ブルー様と、わたしの話です。
流刑になった日から、数えてみれば一年にも満たない時間でした。
でもその一年の中に、一生分のことが詰まっていた気がします。
冷たい牢獄も、海水の味も、麻袋の中の蒸し暑さも、泉のほとりの星明かりも。
そして、あの蒼い瞳が海の中でまっすぐにわたしを見ていた、あの瞬間も。
全部、全部、あの青い鳥が連れてきてくれたのだと思っています。
わたしのインコ、ブルーメイン。
あなたがいたから、今日がありました。