あらすじ

世界で一番小さな始まりは、一羽の青い鳥でした。  わたしが描いた、インコの絵。  フレームいっぱいに広がる幾何学模様の中に、今にも飛び出してきそうな愛らしい青い小鳥を描いた、その絵が、すべての始まりでした。  その絵が原因で、わたしは流刑になりました。  その絵を見るために、蒼い瞳の青年が画廊にやってきました。  その絵が縁で、わたしたちは出会いました。  だから、これは青い鳥の話です。  鳥かごの中でわたしの帰りを待っていた、小さなインコの話。  そして、その小さなインコに似た蒼い瞳を持つ、不器用な公子の話。  流刑船の甲板で出会ったふたりが、名前を変えて、変装をして、それでも近づいていく話。  どうかしばらく、つき合ってください。  これは、ブルーメインと、ブルー様と、わたしの話です。  流刑になった日から、数えてみれば一年にも満たない時間でした。  でもその一年の中に、一生分のことが詰まっていた気がします。  冷たい牢獄も、海水の味も、麻袋の中の蒸し暑さも、泉のほとりの星明かりも。  そして、あの蒼い瞳が海の中でまっすぐにわたしを見ていた、あの瞬間も。  全部、全部、あの青い鳥が連れてきてくれたのだと思っています。  わたしのインコ、ブルーメイン。  あなたがいたから、今日がありました。

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カクヨム
カクヨム2026/09/19
  • 現在の作品流刑の画家は、蒼い瞳の公子に海から救われました