あらすじ
怪奇――人々の噂や恐怖から生まれる、科学では説明できない異常存在。
そんな怪奇が当たり前のように暮らす、巨大な下層都市。空は鋼鉄の天井に塞がれ、住民たちは貧困と暴力に晒されながら、それでも遥か頭上にある「上層」への憧れを捨てられずにいた。
そんな街で占い師をして暮らす少女・ミサキ。
ある日、ミサキは「七日後、この世界は消失する」と予言する。同じ頃、上層への居住権を一人に与える謎の企画――「終頁プロジェクト」が発表される。条件はただ一つ、怪奇を携えて三つの試験を突破すること。
上層へ行くため、そして迫り来る世界の終わりから逃れるため、ミサキは「何でも一つだけ答えを教える怪人」――怪人アンサーを手に入れようとする。その過程で、怪しげな男ヤモリ、管を管理する絡繰り人形・ツクモと出会い、奇妙な協力関係を結ぶことになる。
怪奇を利用して生きる者、怪奇を排除する「除去官」、そしてミサキたちを選別する試験官。命懸けの試験が進むにつれ、この世界そのものに隠された違和感が少しずつ姿を現していく。
やがてミサキたちは知ることになる。
上層へ行くためだったはずの旅。それがもたらす真実。いつしか世界の正体と、怪奇そのものの在り方を巡る戦いへと変わっていく。
果たしてミサキは、約束された世界の終わりを逃れ、望んだ場所へ辿り着くことができるのか。
これは、怪奇と人間が入り乱れる世界で、ひとりの少女が「自分は何者なのか」を知らぬまま、百に満ちた怪異の物語へ巻き込まれていく物語である。