あらすじ
「俺がそこにいるだけで、この楽園は枯れ果てる――」
美しき世界樹の国『翡翠の揺籠(エデン)』の王太子、アルヴィス。
光と闇の精霊の血を引く彼は、異端の教団「エクリプス・アルビオン」の急襲から国民を救うため、禁忌の融合魔術を解放してしまう。
敵を退けた代償は、国を枯らす呪い――教団の言う『純白の枷』。
愛する国を守るため、すべてを捨てて孤独な彷徨へ旅立ったアルヴィス。
しかし数年後、呪いの毒気が一切通用しない規格外の男、レンと出会う。
一見、飄々として軽薄な男。
だがその正体は、創造神と異世界の転移者の血を引く、数千年の寿命を持った「デミゴッド」だった。
「張り詰めすぎなんだよ、元・王太子様。俺の前くらい、楽にしなよ」
優しく気高いが実は手段を選ばない王太子アルヴィスと、チャラそうに見えて一切の隙がない計算高い神の仔レン。
本音を隠した「腹黒」な二人が、世界の理を揺るがす教団の陰謀に立ち向かう。
異世界の甘味に胃袋を掴まれ、張り詰めた仮面が剥がれていく旅路の果てに、二人が見出す「真の楽園」とは――。
――これは、孤独な薄暮に生きた青年が、無二の友と共に絶望をひっくり返す、不屈の英雄譚。