あらすじ

目を覚ますと、俺は石の部屋になっていた。 手もない。足もない。声も出ない。 動くことさえできない。 どうやら俺は、人間ではなく――迷宮に転生してしまったらしい。 最初にできたのは、自分の壁や床を感じることだけ。 少しずつ自分の身体を調べ、岩を動かし、領域を広げていくうちに、俺は外の世界へとつながっていく。 やがて迷宮へ迷い込んできた、一人の少女。 彼女との出会いをきっかけに、止まっていた俺の世界は動き始めた。 人間、獣人、ドワーフ、エルフ。 行き場を失った者、助けを求める者、俺を調べに来る者。 一人、また一人と人が集まり、誰もいなかった迷宮の周囲には、いつしか小さな集落が生まれていく。 俺はただ、目の前の誰かを見捨てられなかっただけだった。 だが、普通の迷宮は人を助けたりしない。 生命を誘い、喰らい、成長するもの。 人と共に生きようとする俺は、この世界にとってあまりにも異質な存在だった。 そして地下深くへと領域を伸ばしたとき、俺は初めて知ることになる。 この世界には――俺以外の迷宮も存在する。 人と迷宮。 共生と捕食。 地下に眠る謎と、失われた歴史。 これは、人間として死んだ俺が迷宮として生まれ変わり、自分が何者なのかを探しながら、仲間たちと新しい居場所を作っていく物語。

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小説を読もう2026/09/19
  • 現在の作品転生したら迷宮でした