あらすじ

「兵糧、あと九日分ありません」 「九日分あるのか」 「ありません、と申し上げました」 北部方面軍・第七兵站課、課長代理ネル・オルセン、十七歳。課員は彼女ひとり。 彼女の仕事は、数を数えること。兵の数、日数、距離、馬の飼葉、塩、そして靴。前線が今日食べているものは、十八日前に彼女が決めた結果だった。 ある日、新任の参謀長は言った。「誰にでもできる仕事だ」と。第七兵站課は廃止され、後任は置かれなかった。引き継ぎも不要とされた。 ネルは頭を下げて、帳簿を棚にきれいに並べて、出ていった。 ――七日後、北部方面軍は飢えた。 これは、何もしなかった少女の話です。

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小説を読もう2026/09/19
  • 現在の作品兵站官の少女