あらすじ
レナード・クラインは至って普通の、田舎村の出身だった。
少しやんちゃで好奇心旺盛な、どこにでもいる村の子供。
ただ、レナードが他の子供と少し違っていたのは、強い魔法への憧れを持っていることだった。
この物語は、そんなレナードの村に一人の年老いた魔法使いがやって来ることから始まる。
「俺に魔法を教えてください!」
他人と関わろうとしない孤独な老人ゼルガンに、レナードは魔法の指導を頼み込む。
始めこそ門前払いが続いたものの、必死さが伝わり、レナードは魔法を教えてもらえることになった。
そして、これこそが転機だった。
老魔法使いゼルガンの指導の下、レナードは素質を開花させていく。
数々の魔法を驚くべきスピードで習得するレナードを見て、ゼルガンはあることを決める。
それは、自身が生涯を懸けて編み出した秘術――《解析魔法》の継承だった。
魔法の操作、分解、合成に留まらず、ゼルガンの秘術は他人の魔法の才能を開花させることもできるもので。
それは常識を変える魔法と言っても過言ではなかった。
「俺、ゼルガンじーさんのようになりたい」
やがてレナードは、数々の大切なことを教えてくれたゼルガンを慕い、魔法教師になることを決心する。
ゼルガンのように、魔法を通じて色んなことを教えられる人になりたい。
それがレナードの願いだった。
そうして、レナードは生まれ育った田舎村を離れ、魔法都市ガラテアへと向かうことに決める。
この決断が、後に魔法界を震撼させることになるとも知らずに。
大賢者の魔法を継いだ田舎者、レナード・クライン。
そのたった一人の若者は伝説の導き手と呼ばれるようになり、多くの生徒たちから慕われる存在になっていく。
これは、そういう物語である。