あらすじ
故郷が燃えた日、空に祝福が現れた。
――おめでとうございます。あなたの願いは叶いました。
誰も、こんなことは願っていない。
荷運び屋のトワが持つ外れスキル《余波》は、受けた衝撃を三つ、十秒だけ預かる力。消せない。増やせない。返しそびれれば、自分が壊れる。
それでも、その十秒で救える命がある。
故郷を襲った災害と、友人に着せられた罪の真相を追うトワは、境界測量士、元神官、魔導技師と旅に出る。
海のない高原を襲う津波。
存在しない文明の遺物が並ぶ市場。
そして、災いのあとに必ず現れる、同じ祝福。
誰の願いが叶っているのか。
なぜ、世界の始まりにも同じ言葉が記されているのか。
預かったものを消すことだけはできない少年が、神の奇跡と呼ばれるものの正体を暴く、冒険と謎解きの物語。