あらすじ
名門・私立鳳凰院学園では、相手へ「はい/いいえ」で答えられる質問をたった一問だけ投げ、その答えが本人にとって真実か嘘かを当てる対局――《クエスチョン》が、推薦や奨学契約まで左右する。
転入初日。Qポイント〇の転入生・相馬零司は、五百人の前で学園女王・九条玲奈に指名される。
公式対局百二十一戦、百二十勝一敗。勝率九十九%の彼女は、なぜ何の実績もない自分を選んだのか。
零司の武器は、嘘を見抜く目ではない。相手が「嘘を選びたくなる損得」を、一問で設計すること。
その一問は、女王の嘘を暴いた。けれど彼女もまた、たった一問で零司の嘘を見抜いてみせる。
人の答えなら見つけられるのに、自分の答えだけを持たない少年。
自分を選んだ理由を明かさない、勝率九十九%の少女。
互いを利用する契約から始まった二人は、学園の頂点を決める王冠戦へ挑む。
勝率一〇〇%の予測者。揺らぐ信頼。正解したことで人を傷つけてしまう対局。
――答えを当てることと、人を理解することは、違う。
これは、他人の答えしか読めなかった少年が、初めて自分の答えを選ぶまでの物語。