あらすじ
十歳の少女ハナは、母のアカリと一緒に、新しくオープンしたテーマパーク「エヴァリリア」を訪れる。
おとぎ話のようなお城。
歩き回る人形たち。
言葉を話すぬいぐるみ。
子供も大人も一緒になって遊べる、夢のような世界。
ハナにとって、それは最高の一日になるはずだった。
――けれど、何かがおかしい。
いつもしっかり者で、ハナのことばかり心配していた母が、まるで子供のように遊び始める。
時間を気にしなくなり、
家に帰ることを忘れ、
夫のことさえ思い出せなくなっていく。
そしてついに、アカリは不思議そうな顔でハナに言った。
「どうして私のこと、ママって呼ぶの? 私、六歳だよ?」
そこでハナは、この遊園地に隠された恐ろしい秘密を知る。
エヴァリリアに長くいる大人は、少しずつ「大人だった自分」を忘れていく。
そして最後には――
大切な人のことさえ、忘れてしまう。
そんな中でも、園内には楽しげな声が響き続けていた。
『ここは、幸せな時間が永遠に続く場所』
このままでは、本当にママがいなくなってしまう。
ハナは母を取り戻し、エヴァリリアから脱出することができるのか。
これは、不思議な遊園地に奪われた「大切なママ」を取り戻すため、小さな少女が立ち向かう物語。