あらすじ
「君の代わりならいる」
婚約者である王太子から婚約解消を告げられたセレスティアは、同時に王都第一水門の管理官からも解任されることになった。
後任は妹のミレイユ。引き継ぎ期間は、わずか三日。
長年の経験が必要な仕事を、本当に三日で引き継げるのか。
疑問を抱きながらも、セレスティアは残された時間で妹に水門の扱いを教え始める。
そんな中、いつもの点検で見つかった小さな異常。
季節外れの水草。
わずかに変わった川の流れ。
古いまま使われ続ける洪水時の規則。
一つ一つは些細だった違和感が、やがて王都全体を巻き込む問題へとつながっていく。
これは、「代わりがいる」と言われた一人の管理官が、自分にしかできない仕事を証明する物語――ではない。