あらすじ
日本で裁判官をしていた僕は、異世界へ転生した。
そして今の職業は、王国国家司法院に勤める「司法官」。
世界が変わっても、人が暮らしている以上、争いは起きる。
そして驚くべきことに、この世界にもちゃんと法律があった。
ただし――前例がない。
ドラゴンに干し肉を与えたら懐かれてしまった男は、「ドラゴンを私兵化した」として国家転覆罪に問われた。
魔王を倒した勇者に国王が約束した「望みを何でも叶える」という言葉に、法的な効力はあるのか。
馬車と衝突したケンタウルスは、歩行者なのか。それとも車両なのか。
「午後に飲むこと」を条件に売られた『午後のポーション』を午前中に飲んだ客に、詐欺罪は成立するのか。
日本で何件もの裁判を見てきた。
判決だって書いてきた。
だが当然、こんな事件を裁いたことは一度もない。
しかも司法官の仕事は、裁判だけではなかった。
弁護に、法解釈、判例の調査――必要なら、新しい法律の草案まで。
条文も証拠もあるが、答えはどこにも載っていない。
元裁判官の司法官が、剣と魔法の世界で巻き起こる前例なき事件に挑む、異世界司法コメディ。
[注意]
※本作はフィクションです。実在の人物・団体・法律・制度・判例等とは関係ありません。また、物語の構成・演出上、法律や司法制度等を簡略化・誇張して描写している場合があります。