あらすじ
深い山々に囲まれ、外界から途絶されたツムギノ族の集落。
この村には「人間に開く穴から大切な心や魂が漏れ出てしまう」という素朴な伝承があり、人々は服の隙間を細かく縫い閉じ、互いを慈しみながら平和に暮らしていた。
ツムギノの青年・カザミもまた、妹のスズや幼馴染のサクモとともに、穏やかな日常を送っていた。
しかしある日、大雨で崩れた神域の崖下から、固く封印された謎の石櫃が姿を現す。
長老たちの禁忌を破り、サクモが石櫃を開けたとき、中に眠っていたのは鈍い光を放つ黒い骨針だった。
一滴の血が針に触れたその瞬間から、静かな村の日常は少しずつ狂い始めていく——。