あらすじ

アストリッド・リーベン侯爵令嬢は困っていた。 二十三歳にして両親を事故で亡くし、葬儀に領地の仕事に屋敷のことにと、悲しむ暇もない。 そのうえ、この国では女性が侯爵位を継ぐことはできない。リーベン侯爵家を残すためには、早急に婿を迎えなければならなかった。 候補は三人。 話術も容姿も申し分なく、自信たっぷりに侯爵家の未来を語る同格侯爵家の次男、パーシバル。 公爵家との縁をありがたく思うべきだという態度が、丁寧な言葉の端々から透けて見える公爵家三男、トラヴィス。 そして、三人の中でもっとも家格が低く、実家の事情まであまり格好よくない伯爵家三男、ウィルフレッド。 ところがウィルフレッドだけは、侯爵家の将来を語る前に、亡くなったアストリッドの両親を悼んだ。 「この縁談が、うちにとって都合がいいことは事実です」 自分に不利なことまで、少し不器用な丁寧さで話す眼鏡の青年に、アストリッドはようやく肩の力を抜いた。 「では、この方にします」 家格も条件も一番ではない。 けれど、一緒に家を回していく相手なら、この人がいい。 そうして迎えた婿は、分からないことを分からないと言い、家令に教わり、妻を働かせすぎず、いつの間にか侯爵家になくてはならない夫になっていく。 一方、選ばれなかった二人もまた、それぞれ自分が口にした言葉どおりの道を進んでいくことになり……

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小説を読もう2026/09/18
  • 現在の作品では、一番条件の悪い方を婿にします ~侯爵令嬢が選んだのは、伯爵家の眼鏡三男でした~