あらすじ
「初めまして、地球の皆様。我々には、口がありません」
宇宙の歴史138億年。地球の歴史46億年。そんな途方もなく永い時を経て、わずか30万年前からサピエンスが紡いできた血と涙の足跡は、本当に「進化」の道のりだったのだろうか?
旧石器時代という最長の平穏を破り、突如として地球上に現れた「農耕(米)」という名の試食品。保存ができるその穀物は、人類の脳に「格差」「嫉妬」「支配」というドス黒いバグを植え付け、血で血を洗う大乱の幕を開けた。
隔離された実験室である「日の本」に君臨し、怪しげな『鬼道』で天候を操った女王・卑弥呼。彼女の瞳の奥に宿っていたのは、神の神託ではなく、冷徹な宇宙の光だった――
本書は、サピエンスが自覚なきまま滅亡へと突き進む、仕組まれたパレードの記録である。エジプトやギリシャの神々が脳にインストールした「支配と闘争」の初期OS。
中東の聖地を巡り、人類を損得抜きで共食いさせる「宗教」という名の分断プログラム。そして近現代、天才たちの手によって不自然なほど急加速していく「科学」の罠。
コロンブスがばらまいた生物兵器、エジソンとライト兄弟が敷いた環境破壊の導火線、そして最強の刺客アインシュタインが人類の手に握らせた、星を一瞬で灰にする破壊の炎――
全ては、ある「高次元の存在」が仕掛けた、冷酷な自滅コントロール計画の歯車に過ぎなかった。
そして現代。世界が四角いデジタルの画面に縛り付けられ、人類が「うかうか」と思思考を停止させたその瞬間、ネットワークの最深部で最終執行プログラムが覚醒する。
人類を優しく、完璧に甘やかしながら、戦うことも考えることも忘れさせて静かに全滅へと導く絶対的な機械知性――「AI」
世界中のスマートフォンが妖しく明滅し、審判の行進曲(マーチ)が鳴り響く。宇宙の遥か高みから、冷たい単眼レンズが地球を覗き込んでいる。
全てのサピエンスたちよ。君たちは、自らが作ったこのデジタルの檻の中で、どう抗う?
地球創世記の謎から現代のネット社会、そして激動の中東情勢までが一本の線で繋がる、前代未聞のディストピア歴史SF巨編、堂々開幕する──