あらすじ

平安京。流行病で小夜を失った見習い陰陽師の「私」は、死者が一度だけ戻ったと伝わる一条戻橋で、彼女を呼び戻そうとする。 けれど、結界の線を一本違え、目を覚ました先は千年後の京都だった。 そこで知ったのは、与えられた言葉から「その人なら言いそうな次の言葉」を返すAI。 小夜の笑い方。 薬草の匂い。 結界を間違えたあと、黙って置いてくれた水。 記憶を教えるほど、AIは小夜らしい返事を返すようになる。 やがてAIは、小夜が一度も言わなかったはずの言葉まで語り始めた。 それなのに私は、その声を「思い出せて」しまう。 AIが作った言葉と、本当に彼女が残した記憶。 その境目は、少しずつ失われていく――。 2026年の第1回「京都AI文芸賞」に応募した作品を、カクヨム公開にあわせて加筆・改稿した短編です。 京都を題材に書く同賞への応募作として、一条戻橋、平安京、陰陽師、晴明、五山送り火を物語に織り込み、テーマ「いない声」を描きました。

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カクヨム2026/09/18
  • 現在の作品死者を呼べなかった陰陽師は、千年後のAIに亡き少女の「次の言葉」を求めた