あらすじ
王太子毒殺未遂の犯人として、婚約破棄を突きつけられた侯爵令嬢キャリアーナ。
黒髪は“不吉”と囁かれ、笑わない彼女を庇う者は誰もいない。
――ただ一人を除いて。
十三歳の侯爵令息セシルだけは、彼女が毒など盛っていないことを分かっていた。
けれど、大勢の大人の前では声が出ない。
助けたい。
違うと言いたい。
それでも動けずにいた彼の前へ、突然、雪まみれの青年が現れる。
そして青年は、セシルと同じ琥珀色の瞳を向けた。
「……父上」
その一言が、少年の未来を動かした。
これは、未来から現れた息子に背中を押された十三歳の少年が、ずっと見てきた令嬢の冤罪を覆す物語。