あらすじ
「お前はクビだ、ノア」
勇者パーティーの回復術師・ノアは、ある日突然そう告げられた。
理由は、地味だから。見栄えが悪いから。
……なるほど、と思った。特に怒りは湧かなかった。
そのまま辺境のルミエ村に移住し、のんびり薬草を育てる第二の人生をスタートさせるノア。
ところが、彼が何気なく治した猫の怪我や、老人の腰痛が、村人たちの間でみるみる尾ひれをつけて広まっていく。
「聖人様が現れた」
「伝説の治癒師らしい」
本人はいたって無自覚。一方、ノアを追放したパーティーは、彼がいなくなった途端に装備も薬の管理もできなくなり、次々と依頼に失敗。誰も彼を恨んでなどいないのに、勝手に自滅していく――。
これは、復讐する気などさらさらない元回復術師が、無自覚のまま最強の隠居生活を送る、脱力系ざまぁコメディ。