あらすじ
二十九歳の会社員、神崎ハヤト。
仕事でも人間関係でも、ずっと周囲に合わせて生きてきた。
頼まれれば断れず、やりたいことがあっても後回し。
気づけば「まあいいか」が口癖になっていた。
そんなある日、仕事帰りのハヤトは突然、剣と魔法が存在する異世界へと転移する。
金もない。
身分もない。
知り合いもいない。
けれど、そんなハヤトに与えられたのは――固有能力《自由》。
職業は一人一つ。
剣士は魔法を極められず、魔術師は剣士にはなれない。
誰もが決められた道を歩く世界で、ハヤトだけはその制限を受けなかった。
剣を使いたければ使う。
魔法を覚えたければ覚える。
行きたい場所へ行き、食べたいものを食べ、嫌なことは嫌だと言う。
世界を救うつもりも、英雄になるつもりもない。
ただ――二度目くらい、自分の人生を自分で決めたい。
これは、ずっと周囲に合わせて生きてきた男が、
固有能力《自由》を手に、異世界で好き勝手に生きていく物語。
もう、誰かのために我慢するのはやめた。