あらすじ
月見望亜は月が好きだった。
病室の窓から見えるソレが大好きだった。
朝起きると、目をギラギラと照らす鬱陶しい太陽とは違う。
月はただ静かに眺めることができる。
これも運命なのかもしれない。
静かな病室、ノアは生の執着を捨てた。
ナースコールは握ったまま、薄れていく意識の中で月を見ていた。
満月の夜、ノアは死んだ。
「……で、できた!」
「おぉ!」
そして、蘇った。
いわゆる異世界に、女神の使徒として転生したのだ。
月を冠するアルテミスと名乗る女神は、自分が眺め続けた月が人の形を成してできたようだった。
その瞬間、ノアは誓ったのだ。
彼女の、月の加護を受け、彼女の夢を叶えることを。
月の狩人、最強の弓兵が、異世界に舞い降りた瞬間だった。