あらすじ
前世はアラサーOL。そして筋金入りの犬好きだった。
中学生の頃からずっと一緒だったボーダーコリーのレオを老衰で亡くして5年。
ある日、横断歩道に飛び出した犬を助けようとして意識を失った私は、気がついたら異世界の平民、16歳の少女・ルーナに転生していた。
転生してもなお犬好きのルーナは、街外れの野良犬たちに餌をやるのが日課だった。
そんなある日、いつもの場所に行くと、野良犬に餌をやる美青年と鉢合わせる。
すん、すん、すん。
「……え?」
「なんで私の匂い嗅いでるんですか!?」
初対面なのに、なぜか突然嗅ぎ回られた。
しかも青年は、しばらくルーナを見つめたあと、妙に満足そうな顔で去っていった。
そして数日後。
ルーナの家に、王宮から一通の手紙が届く。
『第二王子殿下付き侍女候補として、王宮へ出頭されたし』
「……応募してないんですけど?」
訳も分からないまま王宮へ向かうと、待っていたのは、あの日の変な美青年。しかも彼の正体は、この国の第二王子・レオンハルト殿下。
「今日から俺のそばにいろ」
なぜか最初から距離が近い。やたら構ってくる。
他の男には露骨に機嫌が悪くなる。
そして今日も.........
すん、すん。
「殿下! なんでまた嗅いでるんですか!」
なぜかやたら私を嗅いできます。