あらすじ

「ヴァレイユ男爵。王命に背いた理由を申し開け」 男爵エルンストの娘レティシアには、58歳の公爵のもとへ嫁げという王命が下っていた。 婚礼の日、娘は現れない。 審問の間に引き出された男爵は、詫びるでも言い訳するでもなく、静かに告げる。 「娘は、秤にかけて渡しました。代金は銅貨一枚にございます」 実の娘を銭と引き換えに手放した父親。人買いは縛り首、そういう国の法廷に、男は独りで立っている。 誰もが男爵の破滅を疑わないなか、老法務官だけが、埃をかぶった建国法典へ手を伸ばした。 娘を手放した父と、300年誰も使わなかった古い法の話。

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小説を読もう2026/09/18
  • 現在の作品娘は銅貨一枚でした