あらすじ
「ノエルは、私が生まれて初めて心から愛した女だ!」
卒業の夜会。王太子は、公衆の面前で婚約破棄を宣言した。
その腕の中の娘に、ルシールの目は〈六〉を見ている。
ルシールには、生まれつき番号が見える。人にも、物にも、まだ起きていないことにも。ただし――何の列の番号なのかは、教えてくれない。
六人目。六度目。六番目に捨てられる者。
当てるのは、いつも自分の仕事だった。
そして三年前から、鏡の中の自分には〈四〉がついている。
最初の婚約者であったはずの、わたくしに。
四番目。
「ノエル様。あなた、六番目でいらっしゃいますのよ」
証拠はない。証明もできない。
だからこの令嬢は、証拠の代わりに、これから起こることを先に言う。