あらすじ
「私が言えば王命となるのだ。とっとと、どこぞ消えてしまえ」
公爵令嬢エリザベスは、聖女を騙り男爵令嬢を迫害したという身に覚えのない罪で、婚約者である王太子から突然追放を言い渡された。
家族に知らせることすら許されず、辺境へ送られた彼女を待っていたのは、王太子の命を受けた御者によるさらなる悪意。エリザベスは絶望の淵に立たされるも、辺境伯クリストファーが救い出す。
心身ともに傷ついた彼女は、彼の領地でゆっくりと療養し、王都では知らなかった辺境の伝説に触れながら、穏やかな日々を過ごす。
そしていつしか、いつも自分を気遣ってくれるクリストファーの存在も、エリザベスの中で大きなものになっていた。
そんなある日。
療養先の街に、かつて街を焼き尽くした災厄――『火竜の息吹』の兆候が現れる。
昔の伝説曰く、聖なる力は火竜の息吹を封印したこともあるとされてるならば、時間を稼ぐことができる。
そして、民を守る者だ。この街の人を無事逃がさねばならない。エリザベスは1人、街に残ることを決意する。
ねぇ、私はあなたを倒すためにここに来たみたいね。
生きて帰れればあの方の側にもう一度。