あらすじ
「頼むから殺してくれ……!」
「断る。お前が俺に与えた負債を、二倍にして回収するまではな」
神聖帝国アスタルゴの英雄パーティで、仲間を陰から支え続けてきた刻印術士のクラウス。
だが迷宮最深部にて、彼は信じていた勇者レオンハルトや聖女セレスティアらに四肢を破壊され、神の生贄として奈落へ廃棄される。
凄惨な激痛の中で覚醒させたのは、自らが受けた被害と痛みを「二倍」の破壊力として物理・精神的に叩き返す禁呪『等価倍加の刻印』。
奈落で出会った異形の実験体少女・エレノアと「痛みの共有契約」を結んだクラウスは、自分を捨てた『光の英雄たち』の元へ帰還する。
ご都合主義な奇跡などない。
相手の絶対的な攻撃、自尊心、魔法理論そのものを利用し、受けてきた苦痛を緻密に「二倍」にして跳ね返す。
欺瞞に満ちた英雄と聖女の虚飾を剥ぎ取り、理詰めで完膚なきまでに解体する過酷なダーク復讐劇。