あらすじ
【PROJECT PRIZMVERSE】
本作は単独で楽しめます。他作品を読んでいなくても問題ありません。
「鉄しか食べられないんだが」
差し出されたのは、黒い棒が三本。
油も塩も使えない。けれど、薄く削って縁を焼いたら、お客様の手が止まらなくなった。
ダンジョン観光の帰り道、裏通りの料理店TABLE 0へようこそ。
鉄を食べる運搬屋。皿に載せた途端に消える、極低温の料理を待つ旅人。光の揺らぎを味わう常連。
料理人ノアと仲間たちにとって、知らない食事は、次に作りたい一皿だ。
切り方ひとつで、初めて見る身体が弾む。
工夫が届かず、「今日は出せません」と頭を下げる日もある。
それでも次の来店で「いつもの」と言ってもらうために、厨房の仲間と新しい一皿を考える。
食べられるものも、美味しいと思うものも違う。
同じ食卓で「ごちそうさま」を交わす、異種族料理店のお仕事物語。