あらすじ
【PROJECT PRIZMVERSE】
本作は単独で楽しめます。他作品を読んでいなくても問題ありません。
村人は三百十三人。鑑定では、三百十四人。
四度、数え直しても合わなかった。
戦えない外れ能力だと追放されたアルトは、親友と二人、呪われた辺境の領主になる。
食料、水量、耕作地。土地の数字が見える《領地鑑定》は、暮らしを立て直すには案外役立った。
水路を直せば、畑が潤う。
橋を直せば、商人が来る。
少しずつ、帳簿も黒字になる。
ただし、夜の井戸は開けてはいけない。
昨日まで遠かった廃屋が、今日は近い。
誰も住んでいない家からは、夕飯の匂いがする。
この土地を、いつか大切な人を迎えられる家にしたい。
その願いのために、善良な領主は今日も、数字だけでは分からない隣人たちと向き合う。
暮らしはよくなる。怖いものまで、なくなりはしない。
領地経営と怪異が隣り合う長編ホラー。全60話で完結。