あらすじ

政治は、国会から始まるとは限らない。 ときには、一皿のナシゴレンから始まる。 2013年、春。ルンザット島を離れて10年余り。 田辺直人――グリフは、もう一つの故郷・倉沢町で、小さなインドネシア料理店「ワルン・クラサワ」を開く。 世界遺産を訪れる観光客でにぎわう一方、商店街の衰退、高齢化、耕作放棄地を抱える町。店を軌道に乗せようと奮闘するグリフのもとへ、ある日、大規模太陽光発電計画についての相談が持ち込まれる。 景観か、経済か。再生可能エネルギーか、住民の暮らしか。 やがて問題は町長選挙、外国人との共生、技能実習生の待遇、学校統廃合、そして住民投票へと広がっていく。 賛成か、反対か。 その二択だけで、町の未来を決めてよいのか。 ナシゴレンを囲む会話、一人の訴え、小さな一票が、少しずつ町を動かしていく。 これは、政治家ではなかった男と、自分たちのことを自分たちで決めようとする、小さな町の人々の物語。

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小説を読もう2026/09/18
  • 現在の作品この島々のまつりごと 第2部 小さな町のまつりごと