あらすじ
獣医になることを夢見ていた青年・ユウトは、ある日突然、クラスメイトたちと共に異世界へ召喚された。
そこで与えられたのは、この世界を生き抜くための特別な職業。
仲間たちが《剣聖》《大賢者》《聖女》といった強力な職業を手にする中、ユウトが授かったのは――
《魔獣育成師》
魔獣を育てることに特化した、戦闘には不向きとされる職業だった。
仲間たちは強くなり、それぞれの道へ進んでいく。
取り残されたユウトは、やがて一人で旅を始めることになる。
そんな彼が森で出会ったのは、傷つき、捨てられた一匹の最弱スライムだった。
誰も欲しがらない。
育てる価値もない。
強くなることもない。
それが、この世界の常識。
それでもユウトは、小さなスライムを抱き上げる。
「大丈夫。俺が助ける」
強いからではない。
珍しいからでもない。
獣医を夢見ていた彼には、目の前で苦しむ命を見捨てることができなかった。
そして、ユウトが固有能力《潜在鑑定》を使った瞬間――世界の常識がひっくり返る。
《種族:最下級スライム》
《現在レベル:1》
《一般評価:最低》
《真・潜在レベル:9999》
《特殊進化ルート:???》
「……9999?」
最弱のはずのスライムには、誰も知らない途方もない可能性が眠っていた。
しかも――それは、この一匹だけではなかった。
傷ついた魔獣。
捨てられた魔獣。
価値がないと見放された魔獣。
ユウトだけが、彼らに眠る《本当の可能性》と《未知の進化》を見ることができる。
必要なのは、最強の魔獣を捕まえることじゃない。
食事を与え、傷を癒やし、共に鍛え、信頼を築き――育てること。
最弱スライムは、やがて誰も見たことのない存在へ。
小さな狼は、伝説を超える獣へ。
世界から見捨てられた魔獣たちは、ユウトのもとで次々と常識外の進化を遂げていく。
これは、最強の魔獣を集める物語ではない。
――最弱だった彼らを、最強へと育てる物語だ。
そしていつしかユウトは、一つの夢を抱く。
「こいつらの居場所がないなら――俺が作る」
一匹のレベル1スライムから始まる、
異世界魔獣育成×進化ファンタジー。