あらすじ
前世で七北星占に利用され、魔法生物モノアを兵器として扱った末、一国を滅ぼしてしまった少女セレスティア。
転生した今世では、もう二度と誰も兵器にしない。
そう決めていた彼女の前に、七北星占の施設から逃げてきた傷だらけのモノア――ルーミが現れる。
首輪の痕。
魔力を抜かれた傷。
それは、セレスが前世で見たものと同じだった。
「……ふざけんじゃないですわよ」
七北星占が、今世でもモノアを利用している。
だが前世の知識を持っていることは、誰にも明かせない。
しかも王城の近くには、敵へ情報を流している何者かまで潜んでいるらしい。
そこでセレスが選んだのは――説明しないことだった。
「その花瓶、三歩右へ」
「城壁沿いにテラの寝床を作りなさいませ」
「噴水を全部つなぎますわ!」
周囲から見れば、ただのわがまま令嬢。
しかし彼女の無茶な命令は、
水を好むアクア、
空を飛ぶスカイ、
土に潜るテラ、
そしてモノア同士を共鳴させるルーミの力をつなぎ、
王城そのものを巨大な防衛網へ変えていく。
しかも本人が説明しないせいで、周囲は勝手に深読み。
「姫様は、最初からすべてお見通しだったのか……!」
「違いますわよ! どこをどうすりゃそうなるでございますの!」
怖がられていたわがまま令嬢と、
食べて、眠って、怒って、懐く小さなモノアたち。
これは、前世で命を駒にした少女が、
今度こそ一匹ずつ名前を呼び、
仲間とともに七北星占へ立ち向かう物語。