あらすじ
ダンジョンで命を落とした冒険者の遺体や装備を回収する、嫌われ者の職業――死体清掃員。
D級冒険者のリカルドは、戦う力を持たない代わりに、危険な現場から生き延び、死体から必要なものを持ち帰ることだけは誰より得意だった。
そんなある日、幼馴染のA級パーティに同行したダンジョンで、ありえない死体と遭遇する。
捻じ曲がった肉体。自分の手で自分を殺した仲間。そして、触れた死体から流れ込んでくる「死の瞬間」。
そこにいたのは、人の常識も魔法も通じない怪異――後に「未象」と呼ばれる存在だった。
死者の最期を追体験する力を得たリカルドは、死体に残された痕跡から怪異の法則を読み解き、誰にも理解できない事件を次々と処理していく。
彼が望むのは、英雄になることでも、怪異の謎を暴くことでもない。
病を抱える妹セラのために金を稼ぎ、何気ない日常を過ごすこと。
だが、未象を生き延び、怪異すら利用して帰還する死体清掃員を、周囲も怪異も放ってはおかない。
最底辺の死体清掃員が、死者の最期から人知を超えた怪異を解き明かす、ダンジョン怪異ファンタジー。