あらすじ
「向こうにも、お前と同じくらいの年の孫がいる。仲良くしてやってくれ」
祖父が再婚することになった。
相手の孫とも仲良くしてほしい。それくらいならと、俺は気軽に引き受けた。
「任せとけ、そのくらい」
ところが、挨拶に訪れた屋敷で待っていたのは、大学で冷淡無慈悲と噂の財閥令嬢――鷹宮怜奈だった。
誰もが目を引かれる美貌と、誰も近づけない距離感。
同じ大学に通っていても、俺には一生縁のない相手だと思っていた。
じいちゃん。そのくらいじゃねえよ。
すっかり仲良しな祖父たちに見守られ、始まったぎこちない付き合い。
けれど、祖母の冗談に慌てたり、誰かのために少し頑固になったり。近くで見る彼女は、噂とは少し違っていた。
そんな彼女に、ある日、何気ない思いつきを話した。
小さな菓子屋の、ちょっとした売り方の話。そのつもりだったのに。
彼女が本気で動き出した結果、俺の思いつきは店を飛び出し、ひとつのブランドになり、俺自身の名前まで広まっていく。
いや、仲良くしろとは頼まれたけど、ここまで話を大きくする予定はなかったんだが?
事業の話はどんどん進むのに、彼女を食事に誘う一言は、なかなか出てこない。
祖父の無茶ぶりから始まる、庶民と冷酷令嬢の、ゆっくり距離が近づく成長ラブコメ。