あらすじ
俺は桂 龍之介、37歳の税理士。
ある夜、悪党に脅される天涯孤独の乙女・結を救った。
彼女は群馬の老舗温泉旅館に隠された非嫡出子だった。
遺産を独占したい本妻一家、そして旅館ごと食い尽くそうとする悪党たちから彼女を守るため、俺はこの無垢な天使を「家政婦」として自宅に保護し、奇妙な同居生活をスタートさせる。
だが、無自覚な彼女の行動は、おっさんの理性を容赦なく削りまくる。
那由多の数ほどの煩悩と悶絶の夜を越えた先、俺は愛する天使の涙を拭うため、最強の弁護士と司法書士と共に帳簿の裏に潜む悪意に立ち向かうことに──。
これは、不器用な男が彼女への愛を確定させ、人生の決算書を書き換えるまでの極上の純愛物語。
<主要登場人物>
桂 龍之介:大阪府枚方市出身の37歳・税理士。容姿端麗な高身長と圧倒的な実務能力を持ち、女性には一切不自由してこなかった「余裕のある大人の男」。普段は口が悪く自分の感情に素直だが、根は熱い人情派。四十手前まで独身を貫き余裕をかましていたが、偶然出会った結の存在により、これまで築き上げた大人の理性が根底から崩壊し、年下の女の子に過剰な庇護欲を見せ始める。
望月 結:25歳、天涯孤独の私生児。18歳で施設を出て以来、理不尽な目に遭いながらも自力で生き抜いてきた逞しさと健気さを持つ。アパートを不当に追い出され、小料理屋に住み込みで働き始めた矢先、認知上の父親(老舗温泉旅館の主)の遺産相続トラブルという「本妻側の弁護士」からの理不尽な要求に直面。偶然居合わせた龍之介に窮地を救われたことを機に、老舗旅館の女将として運命を大きく切り拓いていく。
田中 護:龍之介の大学時代の親友であり、士業ネットワークの頂点に君臨する田中綜合法律事務所の代表。冷徹無比な頭脳と完璧なルックスで相手を絶望へ叩き落とす「理屈のバケモノ」だが、最愛の妻・由希が絡むと法的ロジックが暴走して全存在を捧げてしまう異常性を持つ。
比嘉 琉生:田中綜合法律事務所のアライアンス・メンバーの司法書士。一見すると人当たりは良いが、目的のためなら手段を選ばないサイコパスな気質を秘めている。複雑な権利関係の再構築や、敵対勢力の不動産・法人登記を容赦なく合法的に掌握する、実務における最恐のジョーカー。