あらすじ
※表紙はあくまでイメージです
死体が金になる世界。その一角にあるスラム街――パラディ。
呪いが日常に溶け込み、死体を放置すれば獣も植物も異形へ変わるこの世界で、レナとユウは先骸ハンターを名乗っている。
……もっとも、今のところ目ぼしい仕事はない。
普通の死体を拾って売ったり、呪い絡みの雑用をこなしたり。
そんな小遣い稼ぎをしながら、二人はいつか大物の先骸を手に入れることを夢見ていた。
そんなある日、パラディに昔からある奇妙な噂が舞い込む。
――首のない先骸がいる。
半信半疑で現地へ向かった二人は、数人の同業者が何かを大きな布に包んで運んでいるところに遭遇する。
奪い取った布の中にあったのは、噂通りの首無し先骸だった。
そして、それを見た瞬間。
レナの身体に、説明のつかない異変が起こる。
頭の中を掻き回されるような感覚。
吐き気。
そして、知らないはずの記憶。
自分とよく似た年頃の男の子と遊び、笑い、喧嘩する――そんな、存在するはずのない思い出。
その先骸を見つめながら、レナは確信する。
なぜそう思うのか、自分でも分からない。
ただ、こいつは――
**「私のものだ」**
しかし、首無し先骸を狙っていたのは二人だけではなかった。
一体、この先骸は何なのか。
なぜレナは、それを自分のものだと感じるのか。
そして、誰がこの先骸を追っているのか。
死体と呪いと欲望が渦巻く街で、二人の先骸ハンターの物語が始まる。