あらすじ
「愛こそすべて All You Need Is Love」あらすじ
1969年1月30日、ロンドン、アップル社の屋上。ビートルズの四人が奏でる音楽を、巨大な落雷が切り裂いた。閃光に包まれた瞬間、四人の魂は時空を超え、約60年後の日本へと引き剥がされる。
利場風流高校に入学した寺園恋音は、記憶の底に説明のつかない違和感を抱えていた。誰にも教わっていないのに、なぜか完璧に弾けるギター。喉から出るたび、自分のものではないように響く歌声。そして時折、脳裏をよぎる、二千年前とも知れない光景の断片。
入学早々、恋音は帆織摩可都新、庄司針村という二人の少女と運命的にぶつかり合い、出会う。さらにお嬢様育ちのドラマー・星林檎を加えた四人は、軽音楽部でバンド「The Beautifuls」を結成する。
美容室の店主・無頼庵の後押しでライブハウスに立ち、学校を巻き込む騒動を経て、四人の絆は少しずつ深まっていく。だがその一方で、針村に芽生えるインドへの傾倒、恋音が出会う一枚の絵、そして恋音の中で確信へと変わりつつある「音楽で世界に愛を届けたい」という衝動——四人の記憶の奥底に眠るものが、静かに疼き始める。
彼女たちは知らない。自分たちがかつて何者だったのかを。そして、恋音の中にもう一つ重なる、二千年前からの声があることを。
高校一年間の青春と友情、そして音楽に込められた「愛」の物語が、今、静かに幕を開ける。