あらすじ
バドミントン界の若き天才として注目を集め、1年生にしてインターハイ準優勝を果たした梅原透夜(うめはらとうや)。しかし、その直後に襲った不慮の事故で右腕を骨折し、選手としての未来を永遠に奪われてしまう。すべてを失い、生きる屍のように過ごしていた高校1年の夏。透夜は放課後の図書室で、クラス一の美人・山咲凛音(やまさきりんね)と出会う。「あのさ、梅原くん。……バドミントンの練習、付き合ってくんない?」不格好な「コーチ」として練習に付き合ううちに、透夜の閉ざされた心は少しずつ解きほぐされていく。2人の距離は縮まり、特別な存在になっていく。しかし透夜は、凛音がいつも明るく振る舞う裏で、重い病気と闘い、もう残された寿命が長くないという残酷な現実を知る。「私さ、ただ死ぬのを待つだけなんて絶対ヤダ。だから今を全力で楽しむの」才能が死に人生を諦めた少年と、終わりを知っているからこそ今を眩しく生きようとする少女。高校3年、残された時間が静かに、だけど確実にカウントダウンを迎える中、二人が迎える切なすぎる最後の約束とは――。