あらすじ
『あぁ……じゃあ、殺っちゃっても良いか』
女子高生、紫雲雷華は腹に強烈な熱を感じた。
もう、自分は死ぬ。
それを感じ取った雷華は、先程まで弱者から金をむしり取ろうとしていた不良たち拳を振るった。
「ごばっ!!!」
「なっ、がっ!!!!????」
「いぎゃぁああああああ!!!!??? ーーーーっ!!!???」
雷華の振るう拳が、蹴りが不良たちを襲い、粉砕していく。
雷華は幼い頃から格闘技を習っており、その実力はずば抜けていた。
いや……あまりにもずば抜けてしまっていたと言うべきだろう。
あるジュニア大会で、対戦相手に重傷を負わせてしまった。
その時、雷華には確信してしまった……このままリングに立ち続ければ、いつか自分は必ず人を殺すと。
それからは格闘技は習いつつも、プロを目指す同級生などの練習相手などに周り、そういった方面で関わろり続けようと道を決めた。
そんなある日、弱者にたかる愚物たちを見てしまった。
自身が通う高校の生徒ということもあって見逃せず間に入り、なんとか逃がすことは出来たものの、一対複数人であるにもかかわらず仕留められない状況に痺れを切らした一人の不良がナイフを取り出し……運悪く、躱し損ねてしまった。
そして自分は死ぬと悟った瞬間、これまで抑えていた本能が弾け飛んだ。
「あぁーーーー………………ごめん、なさい……お父さ、ん……お母、さん……先、生」
弾け飛んだ衝動に身を任せた結果、雷華は不良たちを一人残らず殺した。
正当防衛になるかもしれないが、それでも人を再起不能にした……その事実に親や格闘技を教えてくれた先生に申し訳なさを感じた。
ただ……それと同時に、言い知れぬ高揚感が充満していた。
そんな充実感に包まれながら……短い障害に幕を閉じる、筈だった。
(…………なんで、意識があるの?)
そう思い目覚めた場所は、一切知らない場所……全く解らない世界だった。
ただ、その世界は前世とは違い、雷華の闘争心が満たせる世界。
「殺す、ね……本気で言ってる?」
生意気な弟たちにその子分、クソ自己評価が高い令息などを相手に、彼女の拳が……牙が襲い掛かる。