あらすじ

首の取れた狐を手提げ袋に入れて、青年は工房へやってきた。 頑固な剥製職人・古賀と、口の減らない弟子・牧田。 半分に分けた弁当から始まった付き合いは、いつしか九年になる。 工房には二人分の湯呑みが増え、古賀には、一人分の弁当を買えない癖がついた。 「そいつの耳だ。お前の都合で増やすな」 失われた命の姿を残す仕事には、直していいものと、直してはいけないものがある。 その境目をめぐり、何度もぶつかってきた二人。 ある日、県外の客から届いた一本の電話が、工房の秘密に触れる。 器用な手でも、取り返せないものがある。 小さな剥製工房を舞台に、師弟の情と人の弱さを描く短編ミステリー。

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小説を読もう2026/09/18
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