あらすじ
大きな嵐がやってきて、森に強い風と強い雨が降って、空まで届くような大きな木々がたくさん倒れて、いつもはとても穏やかなお母さんみたいな優しい流れの大きな川が土で濁って濁流となって氾濫をして、獣人たちの暮らしている獣人の森にある獣人の国はとても大きな傷をおった。
大きな嵐が過ぎ去ったあとも、爪痕のようにその傷は今もまだ残っている。獣人たちの中には大きな嵐の中で命をなくしてしまったものたちもいた。
とても深い悲しみが獣の森を包み込んでいることがわかった。
そんなことを獣人の少女のじんは大きな木の枝の上に座って、獣人の森の中にある獣人の国を見ながら思っていた。
じんはその大きな瞳からぽろぽろと大粒の涙を流した。
大丈夫。私たちは生きている。
だから、これからも生きていかなくてはいけなんだ。
あの日、『黄金獣さま』がみんなに生きていきましょうって、そう言っていたように。
そんなことをじんは思った。