あらすじ
「残念でしたね。優秀なお嬢様」
かつて付与術の名門と謳われたリーヴェル伯爵家は、魔導具事故の責任を負って全てを失った。付与術師になる夢も潰えて没落令嬢となったミレイユは、事故で意識が戻らない父の治療費を稼ぐために王都の食堂で働き始める。
半年が経ったある日、広場で魔導具の暴走が起きた。
無資格での付与術の行使は罪──そう理解していたが、ミレイユは人助けのために術式を発動し、魔導部隊の指揮官であるレオナルド・ヴァレンティン侯爵に連行されることに。
「ミレイユ・リーヴェル。その指先が紡ぐ奇跡を、私は片時も忘れたことはない」
投獄を覚悟していたミレイユだったが、父の弟子だというレオナルドから、事故の真相を追うため婚約者として屋敷に留まるよう提案されて……!?
「はい、なんでも仰ってください!」
(お父様への恩義でそこまで言ってくださるなんて、侯爵様はとても善い方ね!)
これは、陰謀により全てを奪われた天才令嬢が、過保護すぎる侯爵様に全力で囲い込まれながら、失くしたものを自分の手で取り返して幸せになるまでのお話。