あらすじ
第八層で拾ったのは、魔石でも宝箱でもなく、一個のパチンコ玉だった。
Fランク探索者・真壁蓮司。弱くて、貧乏で、十二回も同じ門番から逃げ帰った男。それでも彼は、失敗するたびに「何が駄目だったか」をノートへ残してきた。
匿名掲示板に残る都市伝説――鳴神大迷宮の最深部には「全台激熱のパチ屋」がある。
蓮司はBランク測量士・早瀬美琴と手を組み、正解だけを載せる地図に、ハズレの条件と時刻を重ねていく。負けの記録は仲間を生かす攻略情報となり、売れない探索者だった彼を未知の深層へ押し上げていく。
強くないから、一度で決めない。
外れたら記録して、次を回す。
ただし、命をチップにした時点で、その勝負は降りる。
閉店時刻は22:45。
全台激熱の店は、本当に迷宮の底にあるのか。