あらすじ
「病弱な妹エマが、お前の婚約者を望んでいる。姉なのだから譲ってやりなさい」
両親から突然そう告げられた伯爵令嬢クラリス。
けれど、妹本人を呼んで確かめると――
「私、そんなこと一度も言ってません」
しかもエマは婚約者ヴィクトルから、「クラリスが二人の結婚を望んでいる」と聞かされていた。
姉妹と両親、それぞれに違う話をしていた婚約者。
さらに彼が用意していた婚約者変更の書類には、ハーグレイヴ伯爵家から変更を申し出たことにする文言が書かれていて――。
なぜヴィクトルはそんな嘘をついたのか。
嘘でこじれた婚約の終わりと、ずっとクラリスのそばにいた幼馴染ノアとの恋の始まりを描く、異世界恋愛短編。