あらすじ
華族の娘として、家のために生きることを求められてきた高辻史緒。父の再婚を機に嫁ぐことになった相手は、軍府で『烏』と呼ばれる夜船凪だった。
黒髪に黒い瞳、身につけるものまで黒一色。人付き合いを好まない彼との婚姻に不安を抱く史緒だったが、凪は意外にも穏やかで、彼女に何ひとつ強いようとはしなかった。
夫婦として暮らすうち、少しずつ心を通わせていく二人。
しかしその頃、帝都では男たちが不可解な死を遂げる怪事件が相次いでいた。
やがてその影は、史緒のすぐそばまで忍び寄り――。
これは、家のために嫁いだ令嬢と『烏』と呼ばれる青年が、怪異渦巻く帝都で夫婦になってから恋を知る物語。