あらすじ

卒業まで、あと百日。  全校集会で前に立つ人、三年の冬木千歳先輩に、放課後の踊り場で頭を下げられた。 「その百日のあいだ、私の練習相手になっていただけませんか」 「何の」 「恋人の」  渡されたのは、ラミネートされたカードだった。  一、お名前で呼ぶ。二、並んで歩く。三、手をつなぐ。……十、告白(の練習)。  一つ終わるごとに、先輩が百点満点で採点するらしい。  大学に行く前に、こういうことを普通にできる人になっておきたい。練習相手は、卒業したら二度と会わない一年生がいい。  条件に合ったのが、俺だった。  誰のための練習なのかは、聞かないでください、と言われた。  俺は、聞かないことにした。  毎朝7時50分、二階の踊り場。  完璧なはずの先輩は、一番の「名前で呼ぶ」で、いきなりつまずいた。  残り百日、一日ずつ減っていく、練習用の恋の話。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/09/17
  • 現在の作品卒業まで100日、憧れの三年生に『練習用の彼氏』を頼まれた。本番の相手は、最初からいなかったらしい