あらすじ

東京で結婚して子供が生まれ、息つく暇もなく、日々を過ごす。  家族が増えるという理由で引っ越した先は元々住んでいたウサギ小屋に一部屋増えただけといった具合で、咳を一つ落とすだけでも気を使う間取り。「海の近くで眺めがいいですよ」と謳われた窓からは藻の色をした水面が薄らとひかれている。産まれてきた子は将来、あれが海だと学び生きていくのだろう。  息が詰まる部屋から望む濃緑。新しい命は、あの海を見て育つ。真っ青に鎮む海原も、太陽を反射する波も知らないまま、ドブ色の海を見て。

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カクヨム
カクヨム2026/09/17
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