あらすじ

売れない脚本家・真下透(ました とおる)、五十八歳。三流テレビ局の深夜枠を何十本も書き、一本も日の目を見ないまま、原稿のストックと借金だけを残して死んだ。 同じ日、同じ病院の別の階で、毒舌で名を馳せた調剤薬剤師・灰田梓(はいだ あずさ)、五十八歳も息を引き取った。 ――気づけば二人は、山あいの小さな町・星見町の老舗薬局「星見薬局」に生まれたばかりの双子、蒼(あお)と澄(すみ)になっていた。前世の記憶ごと。 人の嘘と物語の綻びを見抜く元脚本家の兄。薬と毒の知識で真実を析出する元薬剤師の妹。 ゼロ歳から始まる二度目の人生で、ふたごは星見町に持ち込まれる小さな「謎」――祖母の処方箋に紛れる書き間違い、常連客の些細な嘘、三十年前に町から消えた女優の噂――を、処方箋のように一枚ずつ読み解いていく。 やがて蒼はもう一度ペンを取り、澄は店を継ぐことを決意する。 これは、ひとつの町を舞台にした、一生分のミステリ。

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小説を読もう2026/09/17
  • 現在の作品星見薬局のふたご --五十八歳のわたしたち、ゼロ歳からやり直します