あらすじ

高校時代、僕には好きな女の子がいた。 彼女の名前は、みさき。 ただ好きだった。 ただ一緒にいたかった。 それだけだった。 しかし、みさきには彼女を「守る」と称する八人の男子――通称「親衛隊」がいた。 その中心にいたのが、たかしだった。 たかしは、みさきに好意を寄せていた。 だが、みさきが僕を好きになったことで、彼の感情は少しずつ歪んでいった。 「みさきを傷つける男から、俺たちが守る」 その言葉を信じた七人の仲間たちは、たかしの言葉を疑わなかった。 僕がみさきを傷つけた。 僕が彼女を苦しめている。 僕から、みさきを守らなければならない。 そう信じ込んだ彼らは、僕を孤立させていく。 けれど――。 その「正義」の裏側には、たかしの悪意と嘘が隠されていた。 そして、みさき自身もまた、自分の気持ちを確かめることができないまま、周囲の言葉に流されていく。 初恋は壊れた。 僕は故郷を離れた。 みさきもまた、別の人生を選んだ。 それから十二年。 大人になった僕たちは、もう一度出会う。 過去の真実が明らかになるにつれて、八人の親衛隊もまた、自分たちが「正義」だと思っていた行動が、誰かの人生を壊したことを知っていく。 悪意を持っていた者。 正義感に酔っていた者。 何も考えずに加担した者。 見て見ぬふりをした者。 それぞれが、自分自身の罪と向き合うことになる。 そして僕たちは、それぞれ別の未来へ進んでいく。 これは、初恋を奪われた男の物語であり――。 誰かを「好き」という感情が、いつしか「支配」に変わってしまった人々の物語。 そして。 過去に人生を壊された人間が、それでも自分自身の人生を取り戻していく物語である。

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カクヨム
カクヨム2026/09/16
  • 現在の作品『地元に戻ると、俺がストーカーになっていた』